エビデンスレベルの評価基準

本サイトでは、掲載する各論文にエビデンスレベルを付与し、読者が研究の信頼性を直感的に判断できるようにしています。このページでは、レベルの定義、論文の選定方針、品質管理のプロセスを公開します。

エビデンスレベルの定義

以下の5段階を基本とし、各論文のメタ情報バーに表示しています。レベルが高いほど研究デザインの信頼性が高く、因果関係の推定に適しています。

レベル研究デザイン説明
1 系統的レビュー/メタ分析 複数のRCTを統合的に分析した、最も信頼性の高いエビデンス。個々の研究のバイアスを相互に補完する。
本サイト該当:422件
2 ランダム化比較試験(RCT) 参加者をランダムに割り付けた介入研究。くじ引きのような方法でグループを分けるため、条件の偏りを防げる。
本サイト該当:約6,500件(表記ゆれを含む)
3 非ランダム化比較試験/コホート研究 ランダム割付なしの比較研究、または集団を前向きに追跡して因果関係を推定する研究。
本サイト該当:約170件
4 症例対照研究/症例シリーズ 後ろ向きの比較研究、または複数の症例をまとめて報告する研究。
本サイト該当:約30件
5 専門家の意見/症例報告 比較群のない個別の症例報告や、専門家の臨床的見解。
本サイト該当:約20件

データベースの構成

本サイトのデータベース(7,374件)の論文種別構成は以下の通りです。介入研究(RCT中心)が全体の90%以上を占めています。

介入研究 90.4%
SR/MA 5.7%
観察研究 3.9%

介入研究6,666件 / 系統的レビュー・メタ分析422件 / 観察研究285件 / その他1件

カテゴリ分類の集計方法

各論文は、論文データベース(article2_japanese.csv)の「部位」列をもとに症状カテゴリに分類しています。加えて、部位列では捕捉されないがタイトルに当該カテゴリの疾患名が明確に含まれる論文を「タイトル補完」として追加収録しています。1件の論文が複数のカテゴリに該当する場合があるため、カテゴリ別件数の合計は全論文数(7,374件)と一致しません。

例:腰痛・腰部疾患カテゴリ ── 部位分類977件+タイトル補完54件=1,031件

論文の選定方針

本サイトに掲載する論文は、以下の基準に基づいて選定しています。

1
PubMed収載またはDOI付き査読付き論文を対象
原則として、PubMed(米国国立医学図書館が運営する医学文献データベース)に収載されている査読付き論文を対象としています。PubMedに収載されていないがDOI(デジタルオブジェクト識別子)を持つ査読付き論文も、学術的信頼性が同等と判断される場合に限り収載しています。査読を経ていない論文やプレプリントは含みません。
2
整体・運動器・鍼灸に関連する介入研究を優先
本サイトの領域に関連する介入研究(特にRCT)を優先的に収集しています。手術や薬物療法のみの研究は、比較対照群として徒手療法・運動療法等を含む場合に限り収載しています。
3
ネガティブな結果の論文も収載
「効果がなかった」「悪影響があった」という結果の論文も積極的に収載しています。ポジティブな結果だけを集めると出版バイアスのあるメディアになるため、結果の方向にかかわらず学術的に有意義な論文は収載対象です。

品質管理プロセス

論文要約の正確性を担保するため、以下の3段階の品質管理体制を運用しています。

1
要約者による論文読解・要約
givers Holdingsグループの514名のスタッフが、論文要約研修プログラムを通じて論文の読解・要約を行っています。入社後3ヶ月間の基礎研修を経て、月1本以上の要約を提出します。
2
チェッカーによる品質審査
提出された要約は、レビューチームリーダー(神山翔太)を中心とするチェッカーが1件ずつ審査します。原著論文との整合性、要約の正確性、結論の妥当性を確認し、不備があれば差し戻します。5本連続で修正なしの場合は「皆伝」として独立承認されます。
3
専門家による最終監修
キュレーション記事(第2層)に昇格する論文は、担当カテゴリの専門家が執筆し、安藝泰弘(総監修)と羽藤泰三(医学監修)が最終確認を行います。独立アドバイザーの鈴木孝昭が、学術的・法的観点から監修体制全体を監督しています。

「整体」のエビデンスについて

「整体」という単一の国際的な介入法に対するランダム化比較試験(RCT)は存在しません。「整体」は日本固有の呼称であり、国際的な学術文献データベースにおいて独立した介入法としては定義されていません。

本サイトでは、整体の臨床現場で行われているアプローチを、国際的な学術用語に分解してエビデンスを整理しています。具体的には、「徒手療法(Manual Therapy)」「関節モビライゼーション(Joint Mobilisation)」「筋膜リリース(Myofascial Release)」「トリガーポイント療法(Trigger Point Therapy)」「脊椎マニピュレーション(Spinal Manipulation)」「運動療法(Exercise Therapy)」などです。

この方針は、「整体に効果がある」と主張することではなく、「整体の臨床現場で用いられている各手法について、どのようなエビデンスが存在するか」を誠実に検証・公開することを目的としています。

本サイトの限界

本サイトのデータベースは網羅的ではありません。PubMedに収載されている全論文をカバーしているわけではなく、収集時期や要約者の関心領域によって偏りがあります。

論文要約は原著論文の全文を反映するものではなく、要約者の読解に基づく抜粋・簡略化を含みます。正確を期しておりますが、原著論文の内容と異なる解釈が含まれる可能性を排除できません。重要な判断の根拠とする場合は、各記事に記載されたPubMedリンクまたはDOIリンクから原著論文をご確認ください。

エビデンスレベルの付与は、研究デザインに基づく簡易分類であり、各研究のバイアスリスク評価(ROB 2等による詳細な質的評価)を行ったものではありません。

免責事項

本サイトの情報は学術論文の要約・解説を目的としたものであり、医療上のアドバイスや特定の治療法の推奨を目的とするものではありません。個別の症状や治療については、必ず医師その他の適切な医療専門家にご相談ください。